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六義園のしだれ桜は、この記事を出した4月3日には5分咲きでしたが、
昨日、4月5日に満開になりました
以下に紹介する東洋文庫ミュージアムとはペアエアチケットもありますのでよろしければお出かけください



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山手線駒込駅から徒歩8分
前出のしだれ桜が満開となった六義園とは、不忍通りを挟んでほぼはす向かいの位置にある東洋文庫
長くアジア研究の専門図書館として運営されてきた東洋文庫に、昨年建て替え新装なった際に
新たに普及活動の一環として東洋文庫ミュージアムが開設されました


今までは薄暗い古い建物で、貴重な場所だとは聞きながら、前を通るだけで縁がなかった場所でしたが、
今回ミュージアムができたので訪れてみると・・・
中は写真も撮れますし、建築も、展示も素晴らしくなかなか素敵な場所です


東洋文庫は、岩崎家の3代目当主岩崎久爾氏が、
東洋学の文献収集家、アーネストモリソンの2万4千冊の蔵書(モリソン文庫)を買い取ったことからスタート
自らが集めた和漢書(岩崎文庫)を加えて、大正13年に設立された、
東洋学の分野での世界5大機関の一つです


100万冊に登る蔵書は、漢籍をはじめとするアジア語、欧文、和文に3大分類され、
国宝5点  (毛詩、春秋経伝集解、史記、文選集注、古文尚書)
重要文化財7点 ( 論語集解等)
貴重本 ( 東方見聞録、解体新書、永楽大典、国富論等)
名家自筆本、挿絵本、浮世絵等が含まれます



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ここは、一階の”オリエントホール”で、国内最長展示ケースの中では、
さまざまな言語で書かれた本が紹介されています
(リグベーダ、新井白石遺書、歴史序説、薔薇園、平家物語…など)
反対側の壁には、江戸の古地図、と広開土王碑拓本レプリカが・・・



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階段を登った先に待ち受けているのは、”モリソン文庫”   まるで本の海・・・



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シーボルトの「日本植物誌」の梅の挿絵、ドノヴァンの「インド昆虫記」の絵などが本の海の美しいアクセントです



その先は、”ディスカバリールーム”というスペースで、企画展が行われています
今は、<東インド会社とアジアの海賊>というタイトルでの展示
またここでは、エンカウンタービジョン、デジタルブックなどの最新設備で、
「解体新書」や、シーボルトの「NIPPON」等を見ることもできました




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これは貴重本のアダムスミス「国富論」




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”回顧の道”という暗い通路は、床がたった10センチなのに、深い谷の上を歩くが如き
クレバスエフェクトという技術がつかわれているとのこと
ここで緊張を高めて



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次の部屋で待つ国宝と対面するということだそうです 「国宝文選集解」



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東洋文庫が所蔵する浮世絵や、挿絵本は、今まで公開してこなかったため、
大変に保存状態がいいとのこと
ここのスペースで、時々入れ替わる絵に会うことができます





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庭にでると”知恵の小道”という場所に各国語で書かれたアジアの名言プレートが…



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「人生学びに終わりなし月日を無為に送るなかれ」  ナシ語



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その先には”オリエントカフェ”があり、食事やお茶をいただきながらの休憩が可能です



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膨大な量の貴重な本を一回の引っ越しですむようにと考えて建て替えられたので気持ちのいい庭が広がります



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この”シーボルトガルテン”には「日本植物誌」に登場する植物が植えられているとのこと  癒しの空間です



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また建築設計者のこだわりは、 建物外部にも見られ、
上階の箱型というのは、古代からの形にこだわったそうで、テラコッタの薄さが違う板が並べられた様は、
暑さの違う本が並んだ様を表現しているとのこと、
所々に東洋文庫の文字がある板が散見されます



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また下階部分の壁には唐草模様があしらわれていますが、
これは「徒然草の光悦本」からとられたとのこと
その美しい筆跡の光悦本の実物が公開されるときが楽しみになる感じです


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私も、企画展示が変わる6月になったらまた訪れてモリソン文庫など撮り直ししてみたいと思っています・・・
(記事は、東洋文庫の名品、パンフレット、東京人東洋文庫の世界等を参照させていただきました)





長い記事にここまでお付き合いいただきありがとうございました







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